InputBoxを使えば、ユーザーがプログラムに値を渡すことができます。
例えば、sample019.vbsでは、プログラムに変数の値を、直接書き込んでいました。
a = 10
b = 3
c = 5
これはこれで、プログラム中に値を残せるメリットはあります。
でも、値が変わる度に、プログラムを書き換えるのは、面倒です。
そこで今回は、InputBoxを使い、プログラムに直接、値を渡せるように改良してみましょう。
簡単ですよ。
【1】以下のようにプログラミングします。
ファイル名 sample021.vbs
Option Explicit
Dim ans, a, b, c
a = InputBox("aの値を入力してください。", "入力")
b = InputBox("bの値を入力してください。", "入力")
c = InputBox("小数点何位まで求めますか?", "入力")
ans = Round(a / b, c)
MsgBox ans, , "答え"
【2】vbsファイルをダブルクリックして実行します。
図のようにaの値は10、bの値は3、cの値は5を入力します。
全て半角で入力します。



すると、sample019.vbsと同じ計算結果になるはずです。

ただし、プログラムにエラー処理を書いていないので、
・数字以外の文字や記号
・全角の数字
・「キャンセル」ボタンを押す
などをすると、エラーメッセージが出るので、注意してください。
【3】次の場合でも試してみてください。
aの値は10、bの値は6、cの値は5
sample020.vbsと同じ計算結果になるはずです。

このように、InputBoxを使うと、一つのプログラムで、いろんな計算結果を出すことができます。
【プログラムの解説】
InputBoxの書式は、以下の通りです。
[変数] = InputBox("メッセージ", [タイトル])
受け取る側の[変数]や、2つ目の引数である、[タイトル]は、省略可能です。
InputBoxは、ユーザーが入力した値を返すので、受け取る変数を左辺に準備しておきます。
a = InputBox("aの値を入力してください。", "入力")
b = InputBox("bの値を入力してください。", "入力")
c = InputBox("小数点何位まで求めますか?", "入力")
メッセージは、プログラムの実行時に、InputBoxが表示された時、
ユーザーが何を入力するのか、わかりやすい言葉を書いておきます。
あとはこれまでのプログラムと同じで、
計算して、
ans = Round(a / b, c)
表示しているだけです。
MsgBox ans, , "答え"
余裕のある人は、InputBoxに入力する数値を変え、いろいろ試してみてください。
ちょっとシステム開発っぽくなってきましたね。